サルでも書ける雑記ブログ(仮)

私の好きなように自由に書いてくブログです。

恐いのはあなた。

先月の始めだったかな、株式市場でサンバイオショックっていうのがあったんです。

株をやっていない人には何のこっちゃ分からないと思うので簡単に説明します。

 

サンバイオっていう、薬を創っている会社があるんですけど、その会社の開発している画期的な薬が承認されるかもしれないと言う事で、期待から株価がグングンあがってたんです。

それはそれはすごい勢いで、去年の11月から今年の1月までのわずかな期間に株価が4倍にまで上昇したんです。

ところが結局、臨床試験が上手くいかなくて1月の終わり頃に「今回は失敗しました」ってサンバイオからお知らせが出ちゃったんです。

それを受けて株価は4連続ストップ安を記録して、一気に株価が高値から5分の1にまでなってしまいました。なかなかの暴落です。

ちなみに私はこの銘柄は持っていません。性格上、こういうものには決して手を出しません。

 

それで、この会社の株を高値で買っていた人達は大きくダメージを負ったと思うんですけど、

全力で信用買い(要は借金して自己資金よりもずっと多く投資する)していた人っていうのは、資産が減った所か多額の借金を背負う事になったようです。

先のサンバイオショックで破産した個人投資家っていうのが結構居たみたいです。

 

これ聞くと「株ってやっぱり怖いじゃん…」って思ってしまうと思うんですけど、

恐いのは人の方です。

まだ決まってもいない事に対して、資産の全て、またはそれ以上のものを賭けてしまうって、端から見たらリスクの取り過ぎでしょう。

恐いのは、そういうやり方を取ってしまう人の心です。

「失敗したらそれどうすんの?」って周りの人だったら普通思いますよね。

でも、「もしかしたらお金を大きく儲けられるかもしれない…」となると、人って判断がおかしくなってしまったりするんです。

 

話が変わりますが、よくネットの中で「お金は簡単に儲ける事ができます、増やせます、やり方教えます」みたいな胡散臭いコンサルビジネスが横行しているのも、こういう判断がおかしくなってる人の心理を利用している商売なわけです。

「お金欲しい…、増やしたい…」と心理状態が不安定にある人は「こんな良い方法がありますぜ…教えるけど高いコンサル料払ってねウヘへ」なんて言われると簡単に飛びついてしまったりするわけです。最近はネットだけでなく、そういったセミナーやコンサルに誘導するような書籍もかなり増えていて、そういったものが書店に並んでいる事には個人的には辟易してます。

 

今回のサンバイオショックとそういう悪徳ビジネスは全然違うものですけど、まあ、つまり何が言いたいかっていうと、お金を欲する欲望っていうのは、人の判断をおかしくする事があるっつーことです。合理的な考え方を失わせるわけです。

これの厄介な事は、自分では中々その事に気付けないという事です。

何ら整合性がとれていない思考状態に、人は自覚なく陥ってしまうものなのです。

 

「赤信号だけど、みんな渡ってるから大丈夫だ」

これはもう、壊れてる考え方なんです。

みんなで渡っても横からトラックが突っ込んできたら全員、死ぬのです。

何の理由にもなってないんです。思考が繋がってないんです。

株でも「みんな買ってるから大丈夫」なんて事は何ら関係ないわけです。

でも、いつも多くの人は正気を失い始めます。人の思考や行動は矛盾だらけなんです。

 

例えば、ある会社が「なんか画期的な新商品の開発を開始しましたよ」みたいな発表があると、皆、その会社の株に、わ~っと群がるわけです。

まだ開発すらしていなし、それが出来たとして、いつ、どれくらいの利益に繋がっていくのか、またそれが実際に実現可能なのか、それすらも曖昧なままに、ほとんどの人は飛びつくわけです。

で、その人達に「それじゃあその商品が開発されて利益が出て、それが株価に反映されるまで、あなたはその会社の株を保有し続けるの?」と問うと、ほとんどの人はそんな事はないわけです。材料なんか関係なく株価がテキトーに上下したら、さっさと売り払う人がほとんどでしょう。

考えてる事と行ってる事がしっちゃかめっちゃかなワケです。

もし「なんか画期的な新商品の開発を開始しましたよ」っていう発表があったとしたら、まず考えなければいけない事は、その商品が開発できる可能性や期間についてだったり、その後、いつ、どのように利益を回収できるのか、また現在の株価に対して割安か割高か、それに対していつまで銘柄を保有する必要があるのか、失敗した時の反動はどれほどの規模となるのかという事であって、それらを加味した上で「今の株価は安いな」と判断できたら購入すればいいわけで、何にも考えないで「ひゃっはー」なんて言って安易に飛びつく事は避けるべきだと思います。それはもう投資じゃなくて投機です。投機をしたいのであれば投機をすれば良いわけです。そうだとしても、どの方法を選ぶのだとしても、それに合わせた思考を行うべきで、その考えに矛盾した行動を取る事は避けなければいけません。

自分が何をしようとしているかを自覚する事が大切なんだと思います。

投資なのか投機なのか、長期なのか短期なのか、リスクの取り方が大きすぎないか小さすぎないか、そして、それらに対して矛盾した行動を起こしていないのかを確認しておかないと、思考に整合性が取れなくなってくると思います。自分で自分の行動が分からなくなるようなら、それは最初からやらなければいい。道理が通らないのであれば、道理が通る条件が整うその時まで待つべきです。

 

また、成功したから、その行動は正しかったのかというと、それも違う事です。これもよく陥る思考の罠です。

仮に、先のサンバイオの薬がうまく試験を通過して、それに株価が反応して更に爆発的な上昇を見せたとしましょう。

もし、そうなっていたら信用取引で全力買いをしていた人は大成功となっていたわけです。でも、じゃあその行動は正しいものと言えるのか?と言うと、それはまた別の事です。

「上手くいったから正しいんだ」は理屈としては「赤信号だけど、みんな渡ってるから大丈夫だ」と同じレベルです。成功したから、決してそれが正しいというわけではないのです。

その人は信号を上手く渡れたかもしれませんが、同じく赤信号を渡った他の人達は全員ひかれてましたという事では、それは正しかったと言えるのでしょうか?また、次に同じ事をした時に今度も自分はひかれないとは言い切れないでしょう。

過剰なリスクを取って成功した者をあがめるという風潮が、世の中には少なからずあると思いますが、成功したから、それが正しいという事にはならないのです。成功か失敗かは、ただの結果です。

よく耳をすませば成功者と言われている者であっても、言っている事はめちゃくちゃで矛盾した面を持つ事も多々あります。

「成功か失敗か」と「正しいか正しくないか」は別の事です。

成功と失敗だけに注目する考え方は再現性と持続性に乏しくなります。

それよりも、そのやり方が道理にかなった正しいものであるかどうかの方が大切です。

そうでないと毎回毎回、ただの運任せにしかならなくなってしまいます。